2022.12.27 Staff Blog親知らずについて

こんにちは、覚王山通オーラルケアクリニック・フローレンの院長の鄭です。

今回はよく起こる親知らずのトラブルと親知らずは必ず抜かければならないのかのかという皆様の疑問についてお話しさせていただきます。
痛みや腫れがあったり、なかったとしても親知らずを抜いた方がいいのか迷っている方は大勢いらっしゃるのではないでしょうか。当院にご来院いただいている患者様にも多くいらっしゃいます。

親知らずとは?
永久歯の一番後ろに生えてくる歯を示します。また20代前半で生えてくることが多く、親が知ることなく生えてくる歯であったことが由来となり親知らずと呼ばれているそうです。
この親知らずが顎の大きさに入りきらずに生えてこなかったり、生えてきても斜めに生えてきてしまうことで様々なトラブルを引き起こしてしまいます。
そのなかの代表的なトラブルを3点ほどご紹介させていただきます。

①親知らず自体が虫歯になる。
先ほど述べたように、一番奥に生えてくる歯のため歯ブラシが届ききらず汚れが溜まることにより親知らず自体が虫歯になってしまいます。
また斜めに生えてきてしまうと歯磨きの難易度がさらにあがり、歯ブラシだけではきれいに保つことが非常に難しいとされています。

②親知らずの手前の歯が虫歯になってしまう。

親知らずのみならず手前の歯にも悪い影響をあたえてしまいます。

下のレントゲン写真のように手前の歯との間に汚れが溜まりやすく、ここから親知らずの手前の歯との間も虫歯になっしまうことがあります。

当院ではこの状態で来院されている患者様がとても多くいらっしゃいます。放置してしまえば、虫歯治療の難易度があがり冠せ物治療や神経治療が必要になったり最悪の場合は抜歯になってしまうケースもあります。

③親知らずの周りの歯ぐきが腫れてしまう。

汚れが溜まることにより、虫歯だけではなく歯ぐきにも炎症を引き起こすことがあります。

下の写真の患者さまも親知らず周囲の痛みを訴えて来院されました。虫歯にはなっていましたがレントゲン上で痛みが出るほどの虫歯の進行はなく、汚れによる歯ぐきの炎症が原因でした。

親知らずまでなかなか磨けないことにより周囲に汚れが多く付着している状態で歯ぐきが炎症をお起こしていたため、清掃と、清掃指導による患者様自身でのケアにより数日で痛みは落ち着きました。

このように親知らずは歯のみならずに周囲の歯周組織にも悪影響をおよばすことがあります。

結論は抜いた方がいいの?

以上の3点が親知らずが原因で起こるトラブルの代表的な物でした。

結論としては抜いた方がいいのかという点に関してですが当院としましては必ずしも抜く必要はないという方針をとらしていただいております。

移植用の歯としての使い道

悪さばかりするイメージをお持ちの方が多い親知らずですが、残すことによりメリットがあるケースもあります。

たとえば歯の神経治療を行なっている歯は根の中の歯を削り取るため非常に薄くなり、治療が完了後に根が折れてしまうというリスクがつきまとってしまいます。

しかし条件付きにはなりますが万が一神経治療した歯が折れてしまっても親知らずを移植して使用する治療方法も選べるのです。

気になる条件ですが

1、歯ぐきの中や、骨の中に埋まっていない抜きやすい歯

2、虫歯にならないように歯磨きがしやすい歯

1に関してはその人個人の生え方になりますので持って生まれた物ですが、2に関して患者様の努力次第ではクリアできます。

親知らずを抜くのが怖い方へ

以上のように必ずしも親知らずは抜かないといけないということはありません。

ただ、きれいに保つのが難しいという方や他院で抜歯を勧められた方は是非一度当院
へご来院ください。
「患者様おひとりおひとりに合わせてご提案をする」ことを方針としている当院でしたら、抜かなくてもいいという選択肢の提示やきれいに保つ方法など私たちがお手伝いできることがあります。